1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災をきっかけに「困ったときはお互いさま」の心で海外の被災地支援を行っています。
災害時の支えあい・学びあいを通して地球の市民どうしのつながりを築いています。
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CODE未来基金

CODE未来基金の事例紹介

未来基金は2014年12月の設立以降、若者がNGOに関わる場をつくってきました。これまでの事業や活動に参加した若者の感想をご紹介します。

第1回日中NGO・ボランティア研修交流事業(未来基金モデル事業)

2015年3月24日から30日までの7日間、第1回日中NGO・ボランティア研修交流事業として6人の若者が四川大地震の被災地を訪れ、現地の大学生やCODEが支援する光明村の村人たちと交流ました。また中国のNGOの活動や四川大地震発生直後に救援ボランティアに参加した方の感想をいくつか紹介します。

 

成安有希さん(関西学院大学3回生(当時)) 

 人と話すことが好きな私にとって、人と出会う、交流する、こんなに私にとって楽しいことはないなあと感じた。…しかし、反対に苦しいことも多かった。旧北川県の地震遺跡は私に恐怖を覚えさせた。…見ていたれなかったし、写真も撮れなかった。今あの遺跡を思い出すだけで苦しい。それほど私にとってはショックな風景だった。しかし、逃げたくなかった。私はきっとここから学ばなければならない。帰ってきてから参加者と写真を共有しても、地震の写真はまだ見れないでいる。だけど私はずっと考えている、私にできることは何か。
 私は今回の四川研修で、「自分」と向き合うきっかけを多く与えてもらった。…1週間、楽しかったり、苦しかったり、悩んだり、笑ったり、泣いたりと様々なことがあった。だから「自分」というものをさらに考えることが出来た。この企画に参加していなければ、今こんな風に「自分」のことを考えることがなかった…この機会を無駄にせず、”自分にしかできないこと”を見つけ、実行していきたいと思う。

北川和真さん(神戸大学4回生(当時))

 「NGOは平等じゃなくていい」が印象に残っている。…光明村でのボランティア活動は2008年中に終了するも、その後、現在にかけて村の行事に参加したり、老年活動センターを建設したりして光明村の方々と吉椿さんをはじめとするボランティアやNGOとの関係性は育まれていった。これらの活動は四川大地震の被災地の中でも光明村、その中でも四組と五組というかなり限定的なコミュニティに向けられた取り組みであり一見すると不平等なものに映る。しかし、被災直後にともに汗をかくことで築かれた関係性にひたすら尽くすことで、救われた人が存在するのは確かなのである。光明村のXさんもLさんも、地震はとてもつらいものだったが、そこでいろいろな人に助けられたことは人生を変えたと語る。・・・平等性にこだわっていては、このような、被災者・ボランティア双方にとって人生を変えるほどの関係性は築かれていなかっただろう。・・・今回の研修に参加するにあたって最も大きな関心事は、言葉の壁を越えて関係性は築けるのかということであった。・・・もちろん言語は重要だが、関係性を築くために必要なことは言語だけではないと思うようになった。むしろ言語はわからずとも相手となにかを分かち合おうと、積極的に働きかけようとする姿勢がより大事なのではないかと思うようになった。

小坂めぐみさん(神戸市外国語大学3回生(当時))

 私はCODEの事務所でボランティアをさせていただいておりますが、実際に被災地を訪れた経験は少なく、・・・CODEが建設した老年活動センターも自分の目で見ることができ、門の上部に「CODE」の文字が刻まれているのを見て嬉しくなりました。村の女性のお話を聞いたとき「震災直後は絶望していて何もする気が起きなかったけれど、日本人ボランティアたちが瓦礫を片付けてくれているのを見て、自分もがんばろうと思った」とおっしゃっており、当時のボランティアの肉体労働とも言える行動が、村の方々の精神面も支援することに繋がっていたことを実感しました。こうした支援を通じて築かれた絆があるからこそ、私たちのような初対面の日本人にも親切に接してくれたのだと思い、被災地での人とのつながりの大切さを学びました。また、前述の女性はこの経験から「他の場所で地震が起こったら助けてあげたいと思うようになった」とのことで、「困ったときはお互い様」の精神が広がっていくのを目の当たりにし、心があたたかくなりました。・・・貴重な機会を頂いたことへの感謝の気持ちを忘れず、研修で学んだことをこれから還元していけるよう努力したいと思います。

大西佑季さん (神戸大学1回生(当時) 

 正直に言えば、初めての海外、しかも一週間ということで不安があり、打診をいただいたときはとても迷ってしまった。そのうえで、今回のスタディーツアーに参加する際、「思い切って踏み出してみる」ということを意識していた。これまでは新しいことに挑戦するとき、どんなに興味があってもいつも二の足を踏んでしまい、あきらめてしまうことが多かった。・・・実際、四川省での出会いは私の意識を大きく変えてくれるものだった。踏み出してみる、ということに関して、このスタディーツアーのように学生が災害について学ぶ機会があること、そのような場を提供してくださる「未来基金」は重要だと思う。。特に、
4日目の光明村の住民の方との出会いが印象にのこっている。・・・出稼ぎから一団に会うために帰ってきたという方もいらっしゃり、それだけ被災してから立ち直るまでにCODEの方やボランティアの方が築き上げてきたつながりがあるのだと感じることができた。また、これまで“中国”という大きなくくりの中で、先入観をもってしか人、物事を見られていなかったと気付くことができたと思う。

中山迅一さん (佛教大学)

 7日間で1日たりとも驚かない日は無かったです。それだけ沢山の気づき、学び、出会いに溢れた日々でした。・・・三つめの驚きは、「支え合いの連鎖」でした。それが、この旅で経験したもっとも大きな驚きです。私自身、これまでの短い人生の中で一度だけ、本当に行き詰ってどうしようもなくなったことがありました。・・・そんな時に、一人の女の子と出会いました。彼女は・・自分なりの課題意識をもって東北支援と関わっていました。私は彼女の話を聞いて、自分を見つめなおした時に、阪神淡路大震災の一番大変だった時に神戸に育ててもらった自分が、自分のことだけを考えて小さなことで落ち込んで誰の役にも立てていないことが悔しいと思うようになりました。そして、自分がしっかり前を向いて生きることに意味があるのだと少しずつ信じられるようになってきました。そんな変化を自分にもたらしてくれた彼女が帰りたいと言っていた場所、会いたいと言っていた人々が、光明村であり、そこで住む人々でした。彼女にとって光明村を訪れたこと、そこの人々と関われたことは彼女自身という人間に本当に大きな影響を与えていたように思います。・・・誰かのことを支えるだけじゃなくて、辛い人でも誰かのことを支えようとすることが本人を支えることにつながる、という「支え合いの連鎖」の中で、ついさっきまで全然知らなかった人なのに、回りまわって、実は知らず知らずの内に自分の人生を支えてくださっていたということを実感できたこの経験は自分にとって本当にかけがえのない宝物になったと思っています。

上野智彦 (立命館大学(当時) 現CODEスタッフ)

 ・・Pさんが四川大地震以降積み重ねてきたものや想い、CODEや村を訪れたボランティアがXさんやLさんら光明村の村民と築いてきた関係の現在地を見ることができてとても感動しました。お話を聴く中で東日本の被災地のことを心配し、現状を尋ねるPさんやXさんを見て大地震の前までは日本と何の関わりもなかった村の方が今は日本と強くつながっていることを感じました。・・・CODE未来基金のサポートもあり訪れた今回の研修では四川大地震からの復興の課程を学ぶだけではなく、私自身が将来NGOでどう活動していくかを考える場にもなりました。災害NGOとしての活動とは何か、被災者や一緒に研修をする仲間にどうか関わっていくか、災害NGOに必要な想像力や視野とはどんなものかなどNGOで働くために考えるべきテーマや課題を多く見つけることができた研修でした。・・CODE未来基金の支援を受け、また運営する一人として多くの若者にCODE未来基金を通じて学び、経験し、成長する機会を得て欲しいと思いました。

 



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